ベーグルが覚えていた

会場内に展示された『ベーグルのある街』(2010)
会場内に展示された『ベーグルのある街』(2010)

 昨日から「光島貴之展 ─ side A」がスタートしました。猛暑の中、ご来場ありがとうございました。

 来場者のトップバッターは、元高垣織物の社長さんでした。先代の後を継いで長らく会社を維持・発展させ、昨年秋、黒字のまま廃業を決意されたとお聞きしました。会社の建物をうまくいかしてくれているとお褒めの言葉をいただき喜んでいます。

 日中の一番暑い時間帯に来訪されたのは、元患者さん。ベーグルをお土産にいただきました。なぜぼくがベーグルが好きなのを知ってるんですか?と聞くと、「いつも鍼しながらベーグルの話をしていたじゃないですか」と言われてしまいました。

 
 そうです、会場にも2010年作の『ベーグルのある街』が展示されていたのでした。ぼくは一緒にその絵の前に行って説明しました。右の方にベーグルらしいのがあるでしょ。その近くには、手回しのミルがあると思うんですけど。「あっ、この宇宙船みたいなのがミルですか?」

 そうそう、縦長のミルのつもりです。鳥は、音響式信号機で、下の方にあるぐるぐるは、ぶつかりそうになった自転車なんです。そう説明したら、「命がけでベーグル買いに行ってるみたい」と言われてしまいました。ううん。そこまでじゃないんですけど。でもこのような会話ができると、あっという間に時間が過ぎていきます。